衰退産業

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産業の浮き沈みの速さを象徴するかのように、あと数日でNTTドコモPHS事業から撤退しますね。




これで残るは、ウィルコムのみということになります。




ポケベル、PHS、携帯電話と、これまで移動体通信機器は進化を遂げてきました。




しかし、携帯電話の大幅な普及と共に、ポケベルが衰退し、そして、PHSも産業自体が縮小してきています。




こうした産業の移り変わりは、移動体通信業界に限らず、様々な業界で起きてきていますし、最近はその変化のスピードがどんどん速くなってきています。




まさに激動の時代ですよね。




そして、こうした産業の移り変わりで必ず生まれてくるのが、衰退産業というもの。




今日はその衰退産業について、少し掘り下げてみましょう。




皆様、衰退産業といえば、それは当然ながら良いイメージを持たれないでしょうね。




ですから、多くの企業経営者は、産業が衰退してくれば、その産業からの撤退という決断をすることになります。




もちろん、それは1つの正しい経営判断と言えるでしょう。




しかし、衰退産業にはもう1つの見方があると私は思います。




それはどういうことかというと、その産業が衰退してきたときに、何とか我慢して我慢して最後の1社になると、1人勝ちするということなんです。




多くの産業の場合、衰退する衰退すると言われても、その産業自体がゼロになるということは、実は少ないんですよね。




産業が衰退しても、それを必要としているニッチな層が往々にしているわけです。




今回のPHSという産業に関してもそうですよね。




PHS産業最後の砦となったウィルコムは、「つながりにくい」と言われてきたPHSのインフラを徐々に立て直し、そして、ウィルコム同士は通話料無料、更に、“W-ZERO3”シリーズのスマートフォンという武器を持って、ついに最後のPHS会社として、PHS業界で1人勝ち状態となり、携帯電話各社との戦いを繰り広げることになりました。







そして、このウィルコムが通話料無料やスマートフォンという新しい価値を加えたように、衰退産業でも新たな価値を加えることで、更に息を吹き返すなんていうことも実際に起きてきたりしています。




その例の1つが銭湯です。




日本の経済の成長により、各家庭にお風呂があるのが当たり前になった今日、銭湯の数は激減し、正に衰退産業になってしまいました。




しかし、そんな中、新たな付加価値を付けて息を吹き返してきた企業群があります。




それは、サウナや休憩スペースを充実させた、“スーパー銭湯”。




手頃な料金に加え、これまでの銭湯には無かった価値を加えたことで、衰退が続いていた銭湯という産業において、目覚ましい躍進を遂げてきました。




そして、もう1つの好例が映画産業です。




以前のように、映画が数少ない娯楽の1つだった頃は、小さい市町村にも映画館が結構あったそうなんですが、多種多様な娯楽が生まれてくるに連れて、その映画館はどんどん閉館に追い込まれていきました。




そんな中、近年大きく台頭してきているのが、複数のスクリーンを持ち合わせたシネコンです。




今や、大型SCには必ずと言っていいほど、シネコンが併設されており、数、人気共に、急上昇していると言えますよね。




このように、彼らはこうして切り口を少し変えることで、衰退してきた産業を見事に復活させることに成功してきたわけです。




今回のウィルコムに関しても、ウィルコム同士は通話料無料、スマートフォン、そして、次世代高速通信の権利を獲得するという、新たな価値を付け加えることで、衰退しつつあるPHS産業に、新たな活路を見出そうとしています。




世間的に、衰退産業、衰退産業と言われている産業でも、実はやり方によっては、こうして上手くやれたりもするわけです。




しかも、こうした衰退産業、とりわけ、職人芸を要するような産業では、この採用難の時代に専門的な人材を採りやすいという、思わぬメリットもあったりします。




ですから、「うちの業界は景気が悪い、もうダメだぁ・・・」という前に、この業界で生き残っていく術は無いものか、じっくりと考えてみることも、実は必要だったりするのです。




すると、不採算事業が、実は宝の山に生まれ変わるなんていうことがあるかもしれませんよ。




何はともあれ、今回のウィルコムにはぜひとも頑張って欲しいですね〜。




ウィルコムユーザーとして、心から応援したいと思います(笑)




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