成長を求める先に成長は無い

 多くの企業では期の目標を組む際に、「対前年比110%を目指す!」とか、「昨年の販売数をオーバーする!」とか、対前年と比較しての伸長度を目標にするケースは結構多いですよね。でも、このように毎年々々成長を追い求めることは、企業が目指すべき本当の目標なのでしょうか。

 

 

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 先日見たテレビ番組で、アマゾンのジェフ・ベゾス氏はこのように言い切りました。そして、続けて次のようにも話していました。

 

 

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 最近、僕は成長を追い求めるという考え方にすごく違和感を覚えています。もちろん、成長すること自体を否定しているわけではありません。そうではなくて、順序が逆だろという話で、その順序をジェフ・ベゾス氏はここで語っているのです。

 

 

 すなわち、お客に最高の満足体験を提供することが先で、成長はその後に結果として付いてくるものだということです。顧客に真摯に向き合った結果が成長というかたちで表れる。そういうことなのではないでしょうか。

 

 

 多くの企業は冒頭のように「対前年◯◯%」と目標を掲げます。しかし、その多くは根拠のない数値目標であり、その目標に到達するための戦略もプロセスも無いのが実態です。皆さんの企業の数値目標にはどのような根拠があるでしょうか?またそれに到達するために、戦略やプロセスはあるでしょうか?

 

 

 経営者がやるべき仕事というのは、そんな意味の無い目標をノルマとし、社員を疲弊させることではないはずです。目の前の顧客に真摯に向き合い、最高のサービスを提供するための想いと仕組みを組織に根付かせる。それが本来やるべき仕事の一つなのではないかと思います。成長を求める先に成長は無いのです。