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バーカウンターで靴の修理!?待ち時間のネックを独創的アイディアで解決した『アルカシューキッチン』

 皆さんは、靴のリペアをしたことがありますでしょうか?あいにく僕は経験が無いんですけど、女性の方はヒールがすぐにダメになっちゃいますから、利用されている方も結構多いのかもしれませんね。


 さて、そんなリペアショップですが、リペアショップと言われて皆さんが真っ先に思いつくのは、ミスター・ミニットさんでしょうか。ミスター・ミニットは、世界的なリペアショップで、日本でも首都圏を中心に数百店舗もの店を構えています。駅構内などにも多数ありますから、皆さんも一度は目にしたことがあることでしょう。


 このミスター・ミニットもそうなんですが、リペアショップの店舗の風景を思い浮かべてみると、小さい店舗の中で職人さんがシューズなどを直していて、その脇に置かれているイスに、お客さんが片足の靴を履いていない状態で、ただぼーっと待っている。そんな風景ですよね。僕は今回こうした店舗とは一線を画すリペアショップを発見したので、ちょっとだけ皆さんにご紹介したいと思います。


 そのリペアショップとは、靴製造小売業の株式会社アルカが経営する『アルカシューキッチン』。こちらは、今年の6月、高島屋大阪店にオープンしたのですが、その一風変わった店づくりで、月1500人/店舗ものお客さんを集める人気店となっているのです。


 それでは、このアルカシューキッチンはどんな店舗なのかというと、なんと外観は一見イタリアンバールを思わせるようなカウンターカフェ。そのオープンキッチンの中では、職人さんがシェフの格好をして、まるで料理を作るかのように靴のリペア作業をしているのです。そして、お客さんはそのカウンターに座り、カフェでお茶を飲みながら軽食を取るような感じで、自分の靴が調整・修理されている様子を見学できるようになっているわけです。普段は、その職人技を見ることはできませんから、その過程を見学できるところにも興味がありますよね。


 しかも、そのサービスや技術、設備にもかなりのこだわりがあります。まずスタッフは、ドイツのオートペディッシューテクニックという整形外科の知識に基づいた靴の製作・調整技術を習得していて、靴をお客さん一人ひとりの足に合わせて履き心地よく調整・修理してくれる腕はピカイチ。そして、リペアに使うソールや中敷きの素材も、健康や環境に配慮したヨーロッパ製の最高級品を使用しているほか、マシンや工具もヨーロッパ特注品と、気軽に立ち寄れる雰囲気ながら、最高級のリペアサービスを提供しているのです。


 このアルカシューキッチンと、冒頭にご紹介したミスター・ミニットをはじめとした一般的なリペアショップとを比較してみると、全くの別物のように見えますよね。アルカシューキッチンは、これまで私たちの頭に全くイメージしていなかったようなリペアショップなのです(ミスター・ミニット等を悪く言っているのではありませんw)。


 やはり、一般的なリペアショップは、待っている人も退屈そうですし、何せ片足に靴を履いていないので不恰好です。しかも、それが駅構内とかで多くの人に晒されているわけですから、ちょっとかっこ悪いなあとさえ思ってしまいがちです。でも、このアルカシューキッチンのような店舗であれば、そんな気持ちは全く無く、進んで行ってみたいと思いますよね。


 アルカシューキッチンは、店舗のデザイン自体は一般的なカフェバーのようなところと変わりませんし、作るのはそう難しくはないんでしょうけど、これをリペアショップで当てはめるというのは、枠を外さないとなかなか発想できないレベルであると思います。靴のリペアは、調整・修理の技術やその金額はもちろんですが、もう一つ何にハードルがあるのかといえば、待っている間の退屈で不恰好な時間なわけで、そのハードルを一風変わった発想で飛び越えたのが、アルカシューキッチンと言えるのではないでしょうか。


 このブログでもかねてより、形やサイズ、空間などを変えると、マーケットがガラっと変わったり、広がったりするということはお話ししてきましたが、正にこれもその一つの好例だと思います。自分たちの業界のどこにお客さんがネックを感じているのか。またそれを解消するために、どのような戦略が考えられるのか。そこには、こうしてアルカシューキッチンのように、業界の常識にとらわれずに、規格外のアイディアを持ち込むのも一つの手なのかもしれませんね。そしてそのヒントは、このカフェバーのように、私たちのとっても身近なところにあったりするのです。皆さんも業界に風穴を開けるようなポイントが無いか、この連休のひと時を使って、じっくり考えてみてはいかがでしょうか?