時代の過渡期を生き抜く、ヒット商品『緑茶でうがい』のバックグラウンドとは??

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今年もだいぶ暖かくなり、そろそろ冬の終わりと春の訪れを感じる季節になってきました。

今冬は、昨年からの新型インフルエンザの流行拡大が心配され、様々なウイルス対策グッズも店頭に並びましたが、多くの人が意識して対策をした結果なのか、思ったほど大きな流行にはならなかったようにも思います。

皆様のご家庭や会社では、いかがでしたでしょうか。

そうした中で、今回はこうしたウイルス対策グッズの中で、今冬隠れたヒット商品となったものを取り上げてみたいと思います。

その商品とは、『緑茶でうがい 』。

経営&マーケティング本質論-緑茶でうがい

きっとお使いになった方も多いのではないかと思います。

この緑茶でうがいは、紙パックの内側に緑茶パウダーをコーティングしてある商品で、封を開けて水を注ぐと、緑茶成分が溶けるという構造になっています。

つまり、水さえ注げば、コップ無しで緑茶うがいができるというわけですね。

こうした手軽さや携帯性の良さがウケて、この緑茶でうがいは、20〜30代の女性を中心に、年配の方や男性に至る幅広い層において、今冬快調にヒットを飛ばしたのです。

その人気ぶりは、東急ハンズ のウイルス対策商品ランキングで1位を獲得するほどで、その人気もあって、ランキンランキン でも取り上げられるなど、正にヒットの階段を駆け上っていきました。

そんなヒット商品をどこが作ったのだろうと調べてみると、何と、その企業は普段はウイルス対策とは全く関係の無いマルアイ という会社。

このマルアイは、これまでのし袋などの紙製品や食品包装などを製造してきた会社なのですが、この度、新規事業を立ち上げるということで作ったのが、この緑茶でうがいだったのです。

そもそもの発端は、工場長が喉が弱いので、新規授業をうがい商品にすることを決めたという、何ともほのぼのする決定の仕方だったのですが、開発は案外大変で、当初うがい用成分としてヨウ素 を使おうとしたら、薬事法に触れるので断念をしたりと、一筋縄ではいかないものだったんだとか。

そうした中で、同社の工場がある愛媛県のお茶、新宮茶 に着目すると、そのお茶が何とも言えない清涼感を醸しだすことが分かり、晴れて今回の緑茶でうがいに採用したんだそうです。

そして、出来上がったサンプル版をノベルティ の展示会に出品したところ、生命保険会社などから次々と引き合いが有り、昨年3月にドラックストアやホームセンターなどで正式に販売を開始。

そして、そこからあれよあれよという間に、人気店舗やコンビニでも販売されるヒット商品へと登り詰めたというわけです。

それにしても、すごいサクセスストーリーですよね。

ただ、こうしたサクセスストーリーも、マルアイとしては、偶然の産物とは考えてないのではないかと思います。

もちろん、商品としては新規商品ですが、その素材は同社がこれまで得意としてきた紙ですし、突拍子も無く生まれたのではなく、自社の価値あるリソースに新たな価値を付け加えた結果なのです。

こうした自社のリソース を活かすという事例は、これまでこのブログでもいくつか取り上げてきましたよね。

エヌ・イー・ワークスのお菓子づくり住商の映画館の活用パーク24の駐車場でのサンプリングヤマトオートワークスの他社車両の整備 などですね。

こうした企業は、自ら工夫したり、効率化を図ることで、元々あるリソースを活かすことに成功し、企業によっては、それが新たな事業軸へと育ってきているわけですが、こうして自社のリソースを上手く使いながら、経営の軸を徐々にズラしていくことって、経営をする上ではすごく大事なことなんです。

もちろん、企業には何らかの基軸となる事業があるわけですが、皆様もご存知のように事業には盛衰がありますよね。

ですから、その事業が未来永劫発展し続けるなんていうことは、まず無いと考えるべきなのです。

したがって、経営者としてはそれを前提に経営をしていかなければならないわけで、そうした時に、自社の既存のリソースを使いながら、経営の軸を徐々にズラしたり、新たな経営の軸を作ることは、企業の発展や経営の安定のためには必ずと言って良いほど、必要になってくるというわけです。

特に、今の時代は、1つのビジネスモデル の盛衰のサイクルが早いですから、経営者としては、常に先々を考えなくてはならない時代になりました。

そうした時に、全くのゼロから発想するのも1つの方法ではありますが、それよりは既存のリソースを活かすことを考えた方が、現実的でもありますし、考えやすいのではないかと思います。

この緑茶でうがいに関しては、商品の開発だけでなく、その後の販売手法も上手だったわけですが、それは今回は置いときまして、リソースをどう活かすのかという点に絞って、お話をさせていただきました。

やはり、この景気ですから、多くの企業でリソースが余ってしまったり、新たな収益を求めて新規事業を立ち上げることを考える企業も多いと思います。

そんな時に、こうしたマルアイのような事例はとても参考になりますので、ぜひよく研究してみてください。

皆さんの企業の新たな事業の柱も、実は灯台下暗しで足元に転がっているのかもしれませんよ。



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