ヤマトオートワークスに学ぶ、効率化で利益を創出する方法とは??
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経営は昔よりも簡単になったとよく言われますが、その要因の1つに物流網が整備されているということがあります。
ここ日本では、皆さんも普段から利用している通り、送りたいものを送りたい時に、正確に届けてくれる物流網がバッチリ整っていますよね。
以前は、こうした物流網がありませんでしたから、ビジネスをするにも物の運搬が非常に困難でした。
だって、想像してみてください。
この物流がある日突然無くなったら、皆さんのビジネスは成り立ちますでしょうか。
あるいは、皆さんは便利な生活が送れるでしょうか。
到底無理ですよね。
それぐらい、この物流網が整備されているということはすごいことで、そのおかげで私たちはビジネスをできますし、便利な生活を送ることができているわけです。
そんな私たちのビジネスや生活を支える物流というインフラですが、その物流というインフラ自体を支えている企業を今日はご紹介したいと思います。
その企業とは、あのヤマト運輸の子会社である、『ヤマトオートワークス』。
このヤマトオートワークスは、もともとはヤマト運輸の自家整備工場として80年以上もヤマト運輸を支える企業でした。
そんな歴史の長いこのヤマトオートワークスなのですが、同社は2003年にこの80年の実績を活かした新たな事業を立ち上げたのです。
その事業とは何かというと、それは自社だけでなく他の運送会社の車両の点検や整備を行うという、車両管理一括代行の事業。
それにより、運送業界全体の発展に寄与するとともに、自社の新たな収益源を見出そうとしたのです。
そんなヤマトオートワークスの新事業なのですが、1つ特徴的なことがあります。
それは、夜間に整備作業を行って、翌朝には整備を終える体制を整えたということなんですね。
つまり、多くのトラックが休止している夜間に整備を終えることで、昼間の稼働時間を削ることなく運送業務ができるというわけです。
やはり、多くの運送会社は昼間にトラックを走らせてなんぼの世界ですし、何より夜間に整備してくれる会社がここしかありませんから、昼間の仕事を止めたくない運送会社にとっては、非常にありがたいサービスになったわけです。
これは、以前このブログでも紹介した、夜間に畳の張り替えをするTTNコーポレーションと理屈は一緒ですよね。
さて、それでは、このヤマトオートワークスはどのようにして、夜間に車両整備をする仕組みを作り上げたのでしょうか。
それを考えると、作業時間の大幅な効率化というキーワードが見えてきます。
ちなみに、このトラックの車両整備の作業は、通常8時間の時間がかかるんだそうです。
しかし、8時間も時間がかかるとなると、そんなに多くのトラックの整備ができませんよね。
では、このヤマトオートワークスでは、1台あたりどれぐらいの時間がかかると思いますか?
実は、何とたったの2時間でできてしまうというのです。
通常の4分の1ですから、そのすごさがよく分かりますよね。
そして、それを可能にしたのが、「スーパーワークス」という「働きやすい・動かない・探さない・安全」をコンセプトにした新しい整備工場なのです。
ヤマトオートワークスは、2005年自社の整備体制を整えるために、このスーパーワークスを作ったわけですが、これにより時間はそれまでの4分の1になりました。
では、その空いた時間をどうするか。
そこで考えられたのが、他の運送会社の車両整備を行うという、この車両管理一括代行というビジネスだったわけです。
そして、この翌朝には整備を終えているというサービスがウケて、車両管理一括代行事業は急成長し、今では、ヤマトのトラックの整備が45,000台なのに対して、他社のトラックの整備が60,000台と他社の整備の方が多くなるという、そんな状況になってきているのです。
ヤマトオートワークスではこの事業を拡大すべく、スーパーワークスを2005年の開始以降、毎年、全国各地へ竣工し、今ではその数も10ヶ所を超えるまでに成長してきています。
と、ここまで見てきましたが、このヤマトオートワークスのこの事業からは、学ぶべき点が多いですよね。
すなわち、自社の事業効率化を図ったことで隙間の時間が生まれ、その時間を活かした新たなビジネスモデルを構築する、そして、その時間を夜間という優位性のニーズのある時間帯に充てるということですね。
現在は、この景気の悪化により、多くの企業で作業の効率化や事業自体の効率化に取り組んでいることと思います。
新聞紙上では、景気が底を打ったとの報道もありますが、中小企業を中心としたほとんどの企業には、そんな実感は無いはずです。
ですから、今後もしばらくはこの状態が続くと思いますし、この効率化によって生まれた時間や人材など、リソースをどう活かすかが、非常に重要な課題になってくると思います。
以前このブログでも紹介したエヌ・イー・ワークスや、このヤマートオートワークスなどの事例を参考にしながら、既存事業の効率化によって生まれたリソースをどう活かすかを考えてみてはいかがでしょうか。
効率化でコストを削って利益を絞り出すのではなく、効率化で需要を生み出して利益を創出するというかたちになれば最高だと思います。
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