タウンマーケット無料宅配サービスに見る、事業立ち上げの基本とは??

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昨今の景気の低迷により、企業は値下げ競争という名の“消耗戦”に突入しています。



先日は、東急ストアの値下げ戦略 を取り上げましたが、値下げ競争を勝ち抜くためのスーパーマーケット各社の折り込みチラシの応酬も、最近加速しているように思います。



我が家も、最寄りのスーパーのチラシが週に3回程入りますが、もうライバル店をいかにも意識しているチラシになっています。



新聞折り込みチラシといえば、新聞の購読部数の減少もあり、人気も無くなってきたと思われがちですが、実際のところはそうでもないようです。



やはり、地域の特性や細かい配布エリアの指定などもできますから、企業側としても、効果的に使いやすい広告メディアなのだと思いますし、お客さんにとっても、新聞に折り込まれているという信頼性から、ポスティングされる投げ込みチラシ等に比べれば、読まれる確率は結構高いのだと思います。



とはいえ、新聞の購読数が減少しているのは紛れもない事実ですから、必然的に折り込みチラシを見ることができない家庭もこれまでより増えてきたことでしょう。



そんな世の中の流れに対応するように、リクルート では、「タウンマーケット 」という、インターネットで各地域のお店の折り込みチラシを閲覧することができるサービスを作ったということは、以前このブログでもご紹介した ことがありましたよね。



そのリクルートなのですが、今度は、この折り込みチラシをさらに違った角度からビジネス化しようとしています。



そのビジネスとは、現在、リクルートが地域限定で行っている『タウンマーケット無料宅配サービス 』という新事業です。

マーケティングの品格-タウンマーケット

このサービスはどのようなものなのかというと、話題のタレントのインタビューなどを掲載している1週間分のテレビ番組表と、地域のスーパーや家電量販店などのチラシを、会員の自宅までクロネコメール便で宅配してくれるというもので、2008年には町田と相模原で、2009年1月には横浜と川崎で、そして、5月からは世田谷、中野、杉並、目黒、品川、太田の各区域内で、順次サービスを展開してきているのです。



こうした段階的なサービス展開は、テストマーケティング を兼ねてのことだとは思いますが、こうしてサービス提供エリアを拡大させているところをみると、そのニーズも十分あるのではないかと予想できますよね。



やはり、新聞の記事には興味が無いけれども、テレビ欄とチラシだけは見たいという方はかなり多いと思います。



特に、主婦をはじめとした女性は、その傾向が強いのではないでしょうか。



我が家も日経新聞をとっていますが、妻は日経新聞には目もくれず、毎日チラシだけを見ているというのが現実です(笑)。



かといって、以前取り上げたインターネットの「タウンマーケット」は、私も見たことがありますが、案外見づらいもので、結構な不便さを感じました。



やはり、チラシは紙が一番見やすいと思いますし、このリクルートの新たなサービスは、お客さんにとってはとてもありがたいものなのではないかと思います。



しかも、会費は無料ですからね。



さて、話を元に戻しますが、こうしたリクルートの一連の動きを見てくると、あらかじめネットチラシである「タウンマーケット」でニーズをある程度掴んだ上で、この新しいビジネスを始動させていることが分かりますよね。



まずは、認知させるということで、「タウンマーケット」を始めたわけですが、ある調査によれば、主婦の42.3%が電子チラシの存在を知っているそうですから、主婦は何気によく知っているというか、潜在的にそうしたニーズがあるということが言えるのではないかと思います。



そして、それをより普及させていくためにはどうすれば良いか、より活用しやすくするためにはどうすれば良いか、そうしたことを考えたときに出てきたアイディアが、この無料宅配サービスという方法だったのではないかと思います。



しかも、基本的に新聞の部数の問題と、この無料宅配サービスは別問題ですし、新聞との共存をしながら、折り込み広告や番組表だけを見たいというユーザーを開拓していけるのではないかと思います。



ここまで振り返るとさすがリクルートというところですが、やはり、ビジネスモデルマーケティング の組み立て方という視点で見ると、とても勉強になるはずです。



すなわち、テストマーケティングをしながら、徐々に徐々にサービスの幅を拡大していくという、なかなかできない基本の部分をしっかりと行っているということですね。



そして、その根幹にあるのは、リクルートの全ビジネスに通ずる、“マッチングビジネス ”というビジネスモデル。



近年は、世の中の変化のスピードが速いですから、新しいビジネスを立ち上げるにもそれ相応のスピード感が必要になります。



しかし、スピードが大事だとはいえ、見切り発車では勝てないのが今の世の中なのです。



つまり、そのビジネスのレベルが、勝てるレベルなのかどうかということも非常に重要なってくるということです。



そういう意味では、経営者は、普段から、どのレベルなら勝てるのかというビジネスのレベルを知ることが必要になります。



そのためには、世の中の様々なビジネスをよ〜く観察することが必要になるわけですね。



そして、そのレベルを知った上で、ビジネスを立ち上げて、それを裏付けるために、テストマーケティングを繰り返し行って幅を広げていく、こうした一連の流れがビジネスを立ち上げるには重要なことなのです。



これこそが、正にリクルートが行っていることですよね。



この不況の中ですから、多くの企業が目先の利益を求めて、ビジネスの展開を焦っている節もあります。



しかし、こういう難しい時代だからこそ、テストマーケティングなどといった、基本的な部分が必要ですし、確実なやり方というものを徹底して行っていくことが必要なのではないかと思います。



皆さんも、様々な企業のビジネスを観察して感覚を磨きながら、基本に則ったビジネスを展開してみてはいかがでしょうか。



やはり、焦って良いことは1つもありませんからね。





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