GT-Rは“感性”で売る
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皆さんは、昨日の『ガイアの夜明け』をご覧になりましたか?
昨日は、日産が今回の東京モーターショーで発表した新スポーツカー「GT-R」の開発を、1年間密着取材したという、開発の舞台裏を描いた放送でした。
そんな中で、とても勉強になることがありましたので、シェアさせていただきたいと思います。
それは、この「GT-R」の開発責任者である水野和敏氏が言った一言です。
『このGT-Rは、理性で売るのではない。感性で売るのだ』
これはどういうことなのかと言いますと、まず“理性で売る”ということは、例えば「日産のマーチはこの値段で、この性能で、このようなことが可能となり、お客様の生活にこのようなメリットをもたらします」というような、そういう売り方のことを言います。
一方の“感性で売る”ということは、どういうことでしょうか。
例えば、皆さんがゴッホの絵を売ることになったとしましょう。
先ほどのマーチには、たしかに、「こういうメリットがあります」というような理性に働きかける売り方ができますが、ゴッホの絵の場合どうでしょうか?
ゴッホの絵に、良い理由なんてありませんよね。
良いモノは良いわけで、それを五感で感じたことを、感じたままに伝えること、感じたままに見せること、感じたままに触らせることが重要であるというのです。
「う〜ん、なるほどなぁ」と、昨日は番組を観ながら、非常に考えさせられました。
今回発表された「GT-R」は、昨日の番組を見る限り、世界一のスポーツカーであり、性能も何もかも文句無しのようです。
つまり、明らかに良いモノなのです。
ですから、車を売るのではなく、ブランドを売るというわけですね。
通常、販売するということを考えた時には、多くの人、特に営業マンであれば、“理性で売る”、つまり、ソリューションによる販売を思い浮かべることでしょう。
しかし、こうして考えると、芸術作品、ブランド品のように、“感性で売る”商品というのが、それとはまた別にたしかに存在するということが分かりますよね。
ですから、同じ車でも、一般の車とは売り方を変えなければ売れないわけです。
昨日の番組の中でも紹介されていましたが、高級スポーツカーブランドとして名高いポルシェの販売店は、もうブランドショップさながらです。
おそらく、トヨタのレクサスもただ単に高級車を取り扱って、富裕層向けの販売拠点を目指すためだけに立ち上げられたわけではなく、一般の車とは販売手法を変えなければ売れないため、そのブランドの象徴として立ち上げられたのではないでしょうか。
昨日の番組の中で、「GT-R」の販売研修に来ていた、日産の販売店の営業マンは、この売り方の違う車をどう売っていったら良いのか、非常に悩んでいる様子でした。
それは、当然のことでしょう。
おそらく、今の日産のように、一般車と今回の「GT-R」を同じ販売店で、同じ営業マンが売るというスタイルでは、この「GT-R」を売ることは、一部のトップセールスマン以外は、非常に難しいのではないかと思います。
もし、売れるようになるとすれば、相当な訓練が必要になるでしょう。
また、消費者の間には、そもそも“日産=大衆車”というイメージがあります。
このイメージの中、“日産”というブランドで、700万以上もする車を買おうとは考えにくいと思います。
ですから、レクサスのように、「GT-R」というブランドを別個に確立させ、そして、専門の販売部隊を置き、全く別のブランド戦略、全く別の販売スタイルでマーケティングをしていかないと、どうにも売れていかないのではないかなと、昨日の放送を観ていて率直に感じました。
日産の不振の起爆剤として、カルロス・ゴーン社長をはじめ、日産スタッフの中でも期待の大きい今回の「GT-R」ですが、その効果がいか程になるのか、注目してみたいですね。
やはり、「良い商品≠売れる商品」ではなく、良い商品でも売り方がダメだと売れないんだなということを改めて感じました。
そして、“感性で売る”という考え方には非常に感心、納得させられました。
皆さんの会社では、“感性で売っている”商品ってございますでしょうか?
マーケティングって、奥が深いですけど、やっぱりおもしろいですね〜。
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