付帯ビジネス


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皆さんもご存知の方が多いかとは思いますが、かつて、アメリカでは“ゴールドラッシュ”と呼ばれる時期がありましたよね。







この“ゴールドラッシュ”とは、1848年頃にアメリカ西部で金鉱が見つかったことで、全米から一攫千金を目指した人々が集まり、連日山中を掘り返したという出来事なわけですが、この“ゴールドラッシュ”に関して、現在アメリカではある逸話があるんですって。




それは何かと言うと、「ゴールドラッシュで一番儲かったのは、ごくごく僅かの金鉱を掘り当てた人々と金鉱掘り師にシャベルを売った人だけ。他のほとんど全ての人は一文無しになった」というものなんです。




最盛期には、数十万人の人々が金鉱を探していたと言われているぐらいですから、たしかに、シャベル売りの人たちは、かなりその恩恵を受けたことでしょう。




ちなみに、ジーンズリーバイ・ストラウス社の発祥も、このゴールドラッシュにありますよね。




さて、それではこうした現象をビジネス的に見ると、どのようなことが分かるでしょうか?




それは、何かヒットビジネスが生まれると、それに付随したビジネスも伸びるということです。




こうした現象は、ネット、リアルを問わず発生し、ある市場が大きくなれば当然出現するビジネスモデルなのです。




今回、例としてオークションサイト最大手である、eBayを取り巻く市場を取り上げてみましょう。




日本でオークションサイトと言えば、Yahoo!オークションですが、世界的に見ればeBayが大きなシェアを握っています。




そんなeBayには、当然付随するビジネスも生まれてきています。




例えば、Auction Drop




このAuction Dropがどのようなサービスを行っているかというと、お客さんが出品の際に必要となる商品の写真撮影や説明書き、そしてeBayへの出品、更には決済業務や商品の発送時にはその梱包まで、とにかくeBayに関する一連の作業を全て代行してくれるというサービスなのです。




つまり、このAuction Dropのサービスを利用したお客さんは、eBayに出品され売れてしまうまで、何もすることが無いというわけです。




しかも、Auction Dropでは、様々な工夫とその経験則から、全取扱商品の90%以上を販売することができているんだとか。




こうしたビジネスモデルにより、Auction Dropは急成長を遂げているんだそうです。




一方、次にご紹介するのはLastminute Auction




このLastminute Auctionが提供しているサービスは、eBayの検索代行サービス。




その検索とはどのようなものなのでしょうか。




それは、1.オークションの最終締め切りまで1時間以下の商品、2.その時点で価格が1ドル以下の商品。




この上記2点を満たしたものだけを、検索して表示するというサービスなのです。




現在、eBayには膨大な量の商品が出品されていますから、当然eBayの中にも検索機能はありますし、詳細な商品分類項目もあります。




そのため、目的の商品に辿り着くのは、そう難しいことではありません。




しかし、特に目的の商品が無い状態で、漠然と何かお買い得品は無いか、あるいは、何か面白いものは無いか、という探し方をする場合、その出品量の多さがあだとなり、掘り出し物を上手く探し出すことが困難になっているのです。




ここが、Lastminute Auctionのサービスの勝機となったわけです。




このLastminute Auctionのサービスは、本家のサイトに人気が出たが故に、利用者に不便さを強いる部分から生まれたわけですが、このように共存できるサービスであれば、本家、外部企業双方にとって、相乗効果をもたらすという非常に好ましい状態と言うことができますよね。




このように、1つのビジネスの大ヒットによって、それに付随するサービスは、いくつも生まれてくる可能性があります。




携帯電話のヒットによって、ストラップや携帯ホルダーという市場が生まれたのもそうですよね。




今の時代、ビジネスもかなり飽和してきていますから、全く新しいビジネスモデルを考えることは、なかなか大変です。




しかし、こうした付随ビジネス、あるいは、ブルーオーシャンに目を向けてみると、案外、上手いビジネスモデルを立ち上げることができるのかもしれません。




付帯サービスの充実は、業界の成熟度のバロメーターとも言われていますから、まだまだこれからというような業界では、新しいビジネスの可能性が多く眠っていることでしょう。




それゆえ、そういうところにいち早く目をつけてビジネスの展開をしていくことは、非常に重要なことと言えますよね。




皆さんの業界はいかがでしょうか?




実は、今のビジネスの陰に、新規ビジネス、あるいは、会社の新たな事業の柱が眠っているかもしれませんよ。




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