『全国から人が集まる不思議な自動車教習所』

今回は、本のご紹介です。


 


今日、紹介する本は、『全国から人が集まる不思議な自動車教習所』という本です。


 


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この本の舞台となっているのは、島根県益田市にある益田ドライビングスクール(MDS)という自動車教習所なんですが、この教習所、どうやらすごいらしいんです。


 


ちなみに、全国の自動車教習所の平均卒業者数は年間約1,000人だそうなんですが<WBR>、MDSの卒業者数はその約6倍にあたる、年間6,000人を超え、全国のランキングでも都市圏の自動車教習所に混じって、必ず上位を維持しているという、人気の自動車教習所なんですって。


 


しかも、入校生の8割以上が遠方からで、合宿生活を送りながら教習をこなし、卒業していくんだとか。


 


ここまで聞くと、「何で!?」って思いますよね。


 


その理由はと言いますと、まずMDSの小河社長は、「自動車教習所は学校ではなく、サービス業である」という考えのもと、教習所の運営をしているんですって。


 


例えば、全国の教習所では、指導員のことを「先生」と呼ばせていますが、MDSでは「先生」と呼ばせることはありません。


 


そして更に、入校生のことは「ゲスト」と呼び、どんなに若い方であれ「○○様」と呼ぶなんていうルールなんだそうです。


 


その根底にあるのは、自動車学校とは「運転技術を教える学校」ではなく、「ゲストが運転技術を習得するためのお手伝いをする場所」というMDSの意識なんですね。


 


また、MDSは先にも述べたように、遠方からの教習生が多い滞在型教習所です。


 


それゆえ当然、教習コースの他にも、宿泊棟や食堂があるんですが、すごいのは、そこに娯楽施設までそろっているんです。


 


ちなみに、これらは「Mランド」と呼ばれているらしいのですが、このMランドでは、社員もゲストも皆、挨拶をします。


 


というのは、Mランドでは、「人に会ったら挨拶をする」というルールがあるからなんだそうです。


 


そしてさらに面白いのは、Mランドの中では、何と、日本の通貨は使えず、Mマネーという独自通貨しか使えないことになっているんですって!


 


笑えますよね〜☆


 


じゃあ、どうやって生活するのか・・・といえば、トイレ掃除や教習車の洗車、イベントの手伝いなどの仕事をすることで、アルバイト料の変わりに、Mマネーを稼ぐというシステムなのです。


 


こういうシステムのもとで生活していると、教習生たちも、最初はMマネー欲しさにトイレや教習車を必死で洗いますが、それがやがて「掃除とは何か」「掃除の大切さ」など、いろいろなものを得るようになるんだそうです。


 


そのような生活を送った若者たちは、礼儀正しくボランティア精神に富んだ人間に変わり、合宿を終えて免許を取って家に帰ると、笑顔で挨拶をし、掃除や整理整頓を進んでするようになった子供を見て、「教習所で何があったの!?」と子供に驚く親たちもとても多いんですって。


 


このように、ただ免許を取らせるだけではなく、若者の心も変えてしまうような自動車教習所って、本当にすごいですよね!


 


それは、島根県までわざわざ行ってでも、MDSで免許を取ろうって思いますよ。


 


ちなみに、このMDSという略語には、「メンタル・デザイン・スクール<WBR>(心を創る学校)」という意味もあるそうです。


 


やはり、車の運転をするにあたっては、“譲り合いの心”、“いたわりの心”など、心の温かさがすごく大切だと思います。


 


単なる教習所ではなく、こうした“心”を根底に持ち、教習生に対して、最高のサービスと学びを与えてくれる、このMDSは本当にすばらしいですよね!


 


そして、「この業界は、こういうもの」という、イメージを脱して、顧客本位のビジネスをすることの大切さを、改めて感じます。


 


業界の常識は、世間の非常識である場合は往々にしてありますから、私たちももう一度原点に立ち返って、お客様にとって最高なサービスとは何なのかを、しっかり見つめ直すことが必要ですね!


 


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